【第 2 話】タメ人参◆i.m1cVbrghng 様

『逃げるシミ』

 

これは友人から聞いた話です
その友人が中学生時代に体験した話を書きます
友人をAとします
Aには当時、親友が1人いました
その親友をBにします
夏休みのある日
BがAに家の近所にある心霊スポットにいこうと誘ったらしいです
Aは軽い気持ちで返事をしてBと共に
その晩、心霊スポットに行く事になったそうです
その心霊スポットとは、一軒家で1人暮らしをしていた男性が数ヶ月前に自殺をした所だそうです
いつしか近所から
その家から夜に声や物音がするとか
二階の窓に人が立っていたという噂が流れたそうで、それをBが知った訳です
当日の夜
AとBは問題の一軒家に忍び込みました
薄暗い中、ビビりまくりなAをよそに
意気揚々とBは二階にあがっていったそうです
突然
B「おいAちょっとこいよ」
とBの呼び声
AはビビりながらBの待つ部屋へ
Bがニヤニヤと
B「これ見てみろよ」
Aが言われた先を見ると壁に人の形をした大きなシミがあったそうです

 

声が出ないAをよそにBはなんと
その大きなシミに
オシッコをかけだしたんです
Aは止めましたがBは全然気にして無い様子
その日はそれで家に帰る事になったそうです
Aはその晩に夢を見ました
夢の内容は
薄暗い中、人型の黒い何かがAに近づいてくるというもの
翌朝Aは早速Bに昨晩見た夢の話をした所、Bは昨日の人型のシミに間違いないと、自分の夢に出てくるならまだしも
友人の夢に出てくるとは許せない
そう行って、またAを連れて、あの家へ行ったそうです
またBは部屋へつくとシミに向けてオシッコを…
その晩はAもBも夢は見なかったそう
でもBは何故か次の日もAを連れて、あの家へ
部屋へつくと何とシミがBのオシッコをよけている(笑)
シミが動いてオシッコをよけてるんです(笑)
AとBはそのあまりの光景に大爆笑
そしてBはオシッコをかけてAと共に帰宅
その晩とうとうBの夢に黒い物体が出てきた
その物体はBに近付くと
シミ「頼むから家には来ないでくれ(泣)」
と涙ながらに懇願したそう
可哀想になったBはシミがAにした事を許し
家には行かない事を決めたそうです

【了】